Google広告を出していると、どっかのタイミングで競合他社から「除外設定」の依頼メールが届いたりします。
なぜ競合他社の社名で出稿していないのに自社広告が表示されてしまう
多くの方はまず「うちは別に相手の社名で出稿していないのに」と思うはずです。そこで実際に相手の社名や商品・サービス名を検索してみると、驚くことに自社の広告が表示されてしまいます。
Google広告は、なるべく「必要な人に必要な広告を表示する」ので、出稿していないキーワードでも、関連性が認められれば、広告が表示されてしまうことはあります。
例えば、あなたが中古車の買取・販売サービスを行っており、Google広告に「中古車買取」のキーワードで出稿しているとします。競合他社である「カーセンサー」というキーワードを出稿していないにも関わらず「カーセンサー」で検索すると、あなたの広告が表示されることはあります。
Googleは、あなたの会社は「中古車の買取・販売」を行っている会社だと認識しているので、仮にユーザが「カーセンサー」で検索しても、ユーザの検索意図としては、「中古車を売りたい」もしくは「買いたい」であることから、ユーザのニーズに応えるべくあなたの広告を表示してしまうのです。
この状況を自社にとってのチャンスだと思ってはいけない
確かに、「カーセンサー」に依頼したい人を横取りできるかもしれないことから、一見すると、このような状況は自社にとってチャンスに見えるかもしれません。しかし、逆に言えば、あなたの会社名で検索した際に「カーセンサー」の広告も表示されてしまうという状況になります。
更に、ユーザは常に複数のサイトを比較するため、クリックされたとしてもコンバージョンに至るとは限りませんので、予算が無駄に消費されることになる可能性も十分に考えられます。
また、競合他社の知名度によっては、せっかくユーザがあなたの会社名で検索した=指名買いのチャンスなのに、他所に流れてしまうという事態も発生してしまいます。
除外設定の依頼に対応した方がよいのか?
当然に、このような状況をできれば回避した方がよいなので、特殊なケースを除けば、除外設定の依頼には対応した方が良いでしょう。実務的には「紳士協定」を締結するのが習慣となっているので、互いに相手の社名を「除外キーワード」に設定することになります。
除外設定の依頼メールにどう対応・返信すればよい?
除外設定の依頼メールには主に2パターンがあります。
もっとも丁寧なパターン
僕個人的にはこのようなパターンが一番好きで、丁寧に感じるし、こういうのが届くと、迅速に対応したくなります。
現在Google/Yahoo!において弊社のサービス名を検索すると、貴社サイトがリスティング広告にて掲載されております。部分一致で拾ってきている可能性もあるため、以下キーワードの除外設定をお願いできますでしょうか。
▼以下を完全一致、フレーズ一致にて除外希望
キーワード
キーワード
除外語句をご教示いただけましたら弊社でも貴社を除外設
定しますので、お手数おかけしますがご対応の程宜しくお
願い致します。
除外依頼と共に、「もしこちらからの除外も必要であれば対応しますよ」との一言はまさに紳士的ですね。
こういうパターンですと、
- 広告管理画面で除外設定をする
- 設定完了を知らせるとともに除外キーワードを知らせる
という流れで対応することになります。
こういうパターンで送ってくる会社はほとんどの場合において、こちらが指定したキーワードを除外に設定後にはその完了報告をしてくれます。
やや高圧的なパターン
一方で、言葉こそ丁寧であるものの、なぜか高圧的に感じてしまうパターンもあります。
現在Google/Yahoo!において弊社のサービス名を検索すると、貴社サイトがリスティング広告にて掲載されておりますので、以下キーワードの除外設定をお願いできますでしょうか。
▼以下を完全一致、フレーズ一致にて除外希望
キーワード
キーワード
除外設定が完了しましたらご返信いただけますと幸いです。
こういう、一方的に要求するパターンもあります。
こういうパターンへの対応は要注意です。
経験上、こういう非常識なパターンで送ってくる会社は、設定完了を知らせるとともに除外キーワードを知らせても、無視することは多い。
なので、むしろ、この段階では一旦対応せずに、
- こちらの除外キーワードを知らせる
- 相手に設定完了後に報告するように求める
- 設定の確認次第、初めて相手の指定するキーワードを除外設定
このような流れで対応した方が無難でしょう。

